市民セミナー 大人は少年とどう向かい合うべきか

2007年8月9日(木)午後6時から、弁護士井垣康弘さんを講師に迎え、阿倍野支部主催・大阪会後援の市民セミナーを開催しました。

将来を担う子供たちの未来にとって非常に有意義なものとなるセミナーで、あべの市民学習センターの講堂には76名の市民、行政書士会員で埋まりました。

公的団体としての社会貢献

公的団体としての社会貢献

田代副支部長の司会で開会し、小倉支部長は暑い中の来場に感謝すると共に「身近な困りごとの相談は、お近くの行政書士にご相談下さい」と挨拶。

続いて大阪会・岩谷副会長は「行政書士会がなぜこのような催しを開催するのか疑問に思われた方もおられるでしょう。今の社会は、企業であれ団体であれ、独りよがりのエゴは通用しない時代です。私たちは法律に基づく資格者の団体であり、その公的団体の使命をはたすために、昨年から社会貢献事業を行っております。今日の催しもその一環として開催したのです」と述べました。

6千件に及ぶ審判をとおして

6千件に及ぶ審判をとおして

井垣弁護士は、判事の時代に神戸連続児童殺傷事件を始め、6千件近い少年審判を担当され、病により声を失われてからも弁護士として少年問題をライフワークとして取組まれています。

「本日のテーマに対しわたし自身、すべての問題を解決すべき回答を持ってはいません。何かよい方法があれば皆さんにお聞きしたいと思って今日は来ました」と前置きし、次のように語られました。

「非行に走る少年の傾向としては、小学3年頃からその要因が蓄積されていく。70%の児童が理解できればよいと進めていく学校教育の中で残る3割の内2割は親が気づいて学習面でフォローする。あとの1割の子は、親からも放置されまったく勉強が分らないまま中学に行く、さらに分らない・面白くない連鎖の中で、1割のうち比率としてその中の15%程度の子供が非行に走る現状にある。漢字を読めないから本も読まないので情操が育つはずもない。精神的にも非常に幼い思考能力しか育っていない子らである。日本の義務教育は、40人学級で7割が分ればよいとして3割を見捨てる。こうして社会や親からも見捨てられた子は、自分の一生を犠牲にして結果的には犯罪という形で社会に仕返しをすることになる」と少年犯罪の原因の本質を浮き彫りにされました。

さらに、少年院における教育と一般の初等中等教育の対比の中で少年審判の運用や少年問題について「改善の声をあげていく活動」への取組みの様子が語らました。私たちができる取り組みとしては、地域や学校関係者と連携して、放課後の子供たちを集めた「寺子屋」をしてはどうだろうかと提案され、実際に行っている例も紹介して下さいました。

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